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マイフェイバリットソング ソングライティングセラピー作詞教室

心ある歌を書く

誰の人生にも必ず大切なフェイバリットソングがある。

それは1曲だけではなくて、時代毎に思い出の歌があって、

それらの歌・メロディー・歌詞は

ふとしたときに心の中に流れ出す。

もちろん人生の1曲もある。

本人は忘れていたとしても、きっといつか、

音楽に救われたのだという経験がある。

 

10年、20年経って初めて、何気なく聴いていた歌の歌詞にある本当の意味に気づかされることがある。

ぼくが書いてきた歌も時々、レビュー、ブログなどで「あの頃は歌詞の意味がわからなかった」と書いてくださっているリスナーがいる。

完全な告白のラブソングだと思っていた歌が実は失恋ソングだったという、そんな勘違いも世の中にはある。その逆もある。驚くほどに。

では、歌を書いているアーティストはどこまで自分が書いている歌詞の深みを理解し、またより深みを与えるために、どれだけの意識とエナジーを歌に向けているのか。

これは作家・アーティストの現在の状況によるところが多いのだと思う。

自動手記のように歌詞を書くアーティストもいる。

心を優しさと慈しみで満たして情景が完全に描かれたところにひとつひとつ言葉を紡ぐアーティストもいる。

歌いながら話すように言葉を紡ぐアーティストもいる。

言葉遊びのように書くアーティストもいるのでしょう。

 

作詞家は言葉の魔術師ではなく、言葉の薬剤師

デビューした当時、記事、紹介などで「言葉の魔術師」として紹介されることがあった。

そのたびに、違和感を感じていました。

作詞を言葉の組み合わせとしか感じていない人がきっと、

この世界には沢山いるとわかっていたから。

実際に面と向かって、「言葉を組み合わせているだけでしょう」と言われたこともあった。

当時は内心傷つき苛立ちながらも、いつかきっと、そんな言葉を脳内のどこにも浮かばせることのない作詞家になってみせると心に誓った。

 

それでも、ぼくも言葉の組み合わせとまではいかなくても、なんとなくのフィーリングで言葉の組み合わせの面白さだけを意識して歌詞を書いてしまっていたことはあった。

そのような書き方がダメというわけではないけれど、今の自分からすれば違和感がある。

ぼくは細かく書き直すくらいなら新しく一から書くことが多い。

上白石萌音さんの「ジェリーフィッシュ」を書かせていただいてから、よりその傾向はつよくなった。

作詞家は言葉の魔術師というよりは言葉の薬剤師だと思っている。

そして稀に天から選ばれた作詞家・アーティストは祈祷師、預言者、リスナーのソウルメイトとして歌を書く。

アーティスト、コンポーザー、プロデューサーが示す処方箋の薬をしっかりと言葉で書き上げる。歌として物語を紡ぐ。ハートに効くように。

人間は今、音楽の価値がわからなくなってしまうような出来事の多い時代に生かされている。天災などがあるたびに思い知らされる。

それでも、もしも音楽に価値があるとすれば、それは音楽によって心が救われたとき。

音楽が悲しみに寄り添ってくれたとき。元気をくれたとき。希望を与えてくれたとき。心に落ち着きを与えてくれたとき。歌い合うことでつながりを感じられたとき。自分にはまだしっかりとした心があるのだと気づかせてくれたとき。泣かせてくれたとき。まるで神の存在に近づくようなエナジーを与えてくれるとき。祈りとしての歌。祭りの歌。

音楽には沢山の効用がある。

慈しみを歌にして、自分自身の心を確認しながら生きていきたい。

ここ最近、様々なことがあって、なおさらに気持ちが定まりました。

 

ソングライティングセラピー作詞教室

今年、ソングライティングセラピー作詞教室という講座を開講しました。

まだ受講生は少ないながら、自分自身が学ばせていただいている気持ちで向き合っています。

本来、音楽には良いも良くないもないけれど、せっかく生まれる歌であるなら、多くの人々に聴いていただける歌に育てた方がいい。

喧騒の時代の中、どうしても言葉に対して無自覚な人々も増えている。

昔であれば言葉にすることも憚られた言葉がネット上には溢れている。

音楽にもそれは侵食している。

音楽って本来、美しいもの。

だからメロディーに合わせる言葉も本来、美しく、

音楽としての価値を高めるものがいい。

ぼくはそう感じています。

 

歌を書くことを仕事にするというのは本来、とても苦しいこと。

これは実際に仕事として作詞をした経験がなければきっと理解できない。

それでも書いた歌が多くの人々に喜ばれ、場合によってはたった一人、作曲をしてくれた作曲家が喜んでくれるというだけでも、歌を書くという至福を享受することがでる、心豊かな作業なのです。

歌を書くとは自分自身の本当の姿と向き合うこと。

自分ではわからない自分の姿も、書いた歌詞を見せれば、考えていることはだいたいわかってしまいます。

恋愛観、人生観、哲学・思想の元、全ては恥ずかしいくらい素直に歌詞に表れてくる。

だからクリエイターは表現者であり、そのためにあらゆることを整えながら、価値あることを世の中に提供できるようにと精進する。

なにかこう、格好をつけたような、偉そうな言い方ではあるけれど、

日本全国で聴いていただけるような歌を書くとはそういうことなのだと思う。

何か新しい可能性が生まれたら面白いなと感じています。

あなたにも、きっと。

受講会員さんに、歌を書く楽しさ、ときに苦しさ、そして、音楽の中にあるスペシャルな世界を伝えてあげたい。

それがこれからのチャレンジでもあります。

時代を超えて、何十年を経ても色あせない歌を書いていきたい。

 

Makoto ATOZI

 

作詞家 Makoto ATOZI プロフィール

 

平井堅「楽園」より作詞家としてのキャリアをスタート。以後、ジャンルの枠を超えて様々なアーティストの音楽制作、レコーディングに参加。

現在は歌を書く喜びを伝えたいという志から、ソングライティングセラピー作詞教室を主宰。

今後は作詞だけではなく、詩人として、旅人として、真理探究家として、世の中に価値あるものを提供できるようにと精進中。

近々の目標としては、しっかりと自分の経済基盤を立て直し、インド・リシケシへ旅してアシュラムに滞在し詩集を出版したい。

日本全国へ詩を届ける旅をしたい。

 

歌詞提供アーティスト

男性アーティスト 50音順 嵐 / 今井翼 / 岩田光央 / おれパラ(小野大輔 鈴木健一 森久保祥太郎 寺島拓篤) / 宇都宮隆 / ESCOLTA / 笠原涼二 / KAT-TUN / 神谷浩史 / Coming Century / GYM(山下智久) / ジャニーズJr / Skys The Limit / Silky Voice / Sexy Zone / タッキー&翼 / TRIPLANE / CHILD HOOD / 20th Century / NEWS / 畠中祐 / PaniCrew / 平井堅 / V6 / 藤木直人 / 前川清 / 光永亮太 / Lead

女性アーティスト 新井裕子 / 石川さゆり / 石嶺聡子 / 上原奈美 / 片瀬那奈 / 上白石萌音 / SATOMi / The Girls with Sifow / SANA / Shifo / 島谷ひとみ / シュークフラッシュ / Z-1(当時 上戸彩所属) / 中島由紀江 / 中野めぐみ / 中原小麦 / 中村美律子 / nami(玉置成実) / 平田志穂子 / BENI(安良城紅) / Boogaloob、 / majiko / MINAKO(米米CLUB) / mirai

 

今日の一言

ねばならないという考え方は手放しましょう。完璧でないことを楽しみましょう。

いいときもよくないときも、がんじがらめに考えてしまうことでブロックがかかってしまう。

こうなるはずなのにとか、わたしはこうでなければならないという考え方は、ときに自分を高める作用になりながらも、本当の幸せを遠ざけてしまっていることがある。

それならそれで、そうならそうで、ならばこんなのはどうだろう?

ぼくがパニック症になってしまったのは、ねばならない気持ちが強すぎたから。

今はもうすこし肩と身体の力を抜いて生きていきたい。

あなたはどうおもいますか?